【豆知識】クワの木について

このコーナーでは、私たちTree to Greenが、よく使用する木についての解説をします!

今回のテーマは「クワ」。身近の公園に生えていることは少ないかもしれませんが、昔から木全体がくまなく利用されてきました。

一体どんな木なのか、見てみましょう!

 

クワの基本情報 

木の特徴

 クワは、”クワ科”に属する植物です。
 ”クワ科”は、果実を食べられる種が多く、クワの実はもちろん、イチジクなどもその代表格!
 クワは、秋になると葉が落ちる、落葉樹といわれる種類です。
 高さは5メートルから10メートルになる高木ですが、栽培に利用されるため、目にする機会が多いのは、低くカットされたものが多いでしょう。
 温帯に分布する植物で、実もおいしく、葉は絹を取る蚕の飼育に利用され、出てきたばかりの若芽は山菜として利用され、根や葉も漢方薬にされるなど、余すことなく利用されてきました。

昔から養蚕に使われてきたクワの葉



木の生態

 4月頃に薄黄色の地味な小さい花を咲かせ、5月頃にはキイチゴのような、粒が集まった白い果実を実らせます。
 果実は初夏に赤黒く熟して、生で食べられることができ、昔から子供のおやつとして。またジャムや果実酒に使用されるなどして親しまれてきました。
 欧米ではマルベリーという名前で呼ばれています。

最初は緑、次に白、徐々に赤く、最後に赤黒く熟します。



木材として

 黄褐色で、独特の光沢をもちます。
 材としてはかなり固く、加工が大変難しいことで有名ですが、朽ちにくいという特徴があるため、江戸時代には年配の方が使う杖として用いられていました。
 良い材をとるのがむずかしいため、高級品とされています。



クワの豆知識

プールの後の唇の色は、クワの色!?

 「どどめ色」という言葉を聞いたことがありませんか?
 打撲の跡や、紫色の唇など、赤黒いような、人間の具合が悪いときに出やすい、暗い紫色のような色に対して使われることの多い表現です。
 この「どどめ」という言葉、本来はクワの実を指す言葉です。
 昔は今よりもっとクワは身近な存在だったので、クワの実のような色に変わっていることを、「ドドメ(土留め)色」と表現したんでしょうね。


どんな味がするの?

 好奇心旺盛な、弊社スタッフの伊藤が、なめてみました。
 お味の方は…無味!
 残念ながら、クワの実のような、フルーティーな味はしませんでした。
 でも、この無味という特徴を生かして、弊社ではスプーンに仕立てたりします。味のない材なら、ご飯の味を邪魔しませんからね!

左がクワ、右がクリから掘り出したスプーンです。

 

   

以上、クワに関する豆知識でした。

他にも、木で聞きたいことがありましたら、お問合せからぜひご連絡ください!

 

ではまた次回お会いいたしましょう!

 

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