このコーナーでは、私たちTree to Greenが、よく使用する木についての解説をします!
今回のテーマは「ツバキ」。
植栽としても良く使われていて、都会でも見る機会が多いツバキ。寒々しい冬でも、つやつやの緑の葉っぱと、ピンクの花を咲かせてくれて、町の風景をにぎわせてくれます。
そんなツバキ、一体どんな樹なのか見てみましょう!
ツバキの基本情報
木の特徴
ツバキは”ツバキ科”に属する植物。
”ツバキ科”は、ツバキの他、ツバキとそっくりなサザンカ、お茶の葉が取れるチャノキもこの仲間です。
ツバキは一年中緑の葉っぱを保つ常緑樹。低木が多いですが、それより少し大きい小高木になる木もあります。
木の生態
花は美しく、常緑樹で、育てるのも比較的簡単、成長速度は遅いものの長生きして、日陰でも耐え、暑さ寒さに強い、とても優れた木です。
その上防音性もあり、枝分かれをよくする常緑樹なのでいつも茂って目隠しの役割も果たしてくれるため、住宅に利用される機会も非常に多いです。
冬から春にかけて花を咲かせ、初夏から実をつけ始め、秋に熟します。
種子からは良質な油が取れ、整髪料として古くから利用されてきました。また、オレイン酸が豊富なため高級な食用油としても使用されますし、昔は灯りをともすための燃料としても使われてきました。
木材として
固くて狂いが少なく、木目が目立たず、均一な材が取れます。
摩耗に強く、割れも少なく、なかなかすり減ることがなく、磨くとツヤが出るので、漆器・直国の材料・工芸品などに用いられます。
昔は大木もあったのですが、ほとんど伐採されてしまったので、今では大木の入手は難しくなっています。
ツバキの豆知識
ツバキは毒虫の大好物!?
一見いいとこだらけのツバキですが、その葉っぱは、毒針を持つチャドクガの幼虫の大好物。
チャドクガは、卵、幼虫、さなぎ、成虫の生涯にわたって毒針を維持する、危険な生物。
4月~6月、8月~9月の、年二回発生します。
触ってはいけないのはもちろん、毒針が風に舞うため、近くを通っただけで針が付き、皮膚が腫れてしまうこともあるんです!
幼齢期の幼虫では、数十匹がまるで一つの生物のように動きます。
その動きはとてもユーモラスで観察するのも面白いですが、見るときはできるだけ離れたほうがよさそうです。
以上、ツバキに関する豆知識でした。
他にも、木で聞きたいことがありましたら、お問合せからぜひご連絡ください!
ではまた次回お会いいたしましょう!