世田谷区にある「あかつつみ幼稚園」。子どもたちが集まるホールには、大きな壁掛け時計があります。
園の創立50周年を記念したもので、子どもたちがひとつの葉に手を伸ばしているロゴマークが印象的にデザインされています。
実はこれ、保護者の方が描いたイラスト! 50周年を迎えるのを前に、保護者に向けてロゴマークのデザインを募集。たくさん集まったイラストを、子どもも大人も含めてみんなで投票して決まったイラストです。
木に囲まれている子どもたちをイメージしたというこのイラストを元にTree to Greenがロゴマークをデザインしました。
「50年という節目を迎えるにあたって、ここまで来た歴史を保護者や地域のみなさんとともにカタチとして残したかったんです」
と語るのは、園長の纐纈(こうけつ)りえ先生。
「木のぬくもりを鉄筋コンクリート造の園舎からは感じにくいのでは? という相談をすると、Tree to Greenの伊藤さんが提案してくれました」
材は北海道産のメジロカバを使用しています。材質は硬く、均等で緻密な木肌で、反りなどの狂いが少ないのが特徴です。水に強く、粘りや強度もあるため床材や家具材としても使用されます。
今回は大きな時計と小さな時計の2種類をお納めしました。
「子どもたちが日常に使う引き出しもお願いしました」
そうなんです。教材や折り紙、トランプなどのおもちゃが入っている引き出し。使い続けて古くなり材にゆがみが出てしまい、引き出しづらくなっていたそうです。
「子どもたちが木に触れて、自分の意志で使えるような引き出しをとお願いしました。プラスチック製の家具が少なくない時代ですが、木であることにこだわりたかった……」と纐纈先生。
そこで、何がどこに入っているかわかりやすいようにそれぞれの引き出しに色をつけました。
それぞれを植物性オイルからできた自然由来の塗料で色づけ。万が一子どもがなめてしまっても安心のつくりです。
本体の材はタモ、引き出し部分はシラカバでできています(どちらも北海道産)。
担当の伊藤は、複数の材質でつくりたかったと言います。木の種類を分けることで触感が変わる。子どもたちが日々触れるものだから、きっと違いに気づくはずだと。予算のなかで提案することができました。
Tree to Greenでは、木育に関連する補助金の申請のサポートも行っています。
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